研究課題/領域番号 |
13680077
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 早稲田大学 (2003) 独立行政法人国立健康・栄養研究所 (2001-2002) |
研究代表者 |
樋口 満 早稲田大学, スポーツ科学部, 教授 (20192289)
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研究分担者 |
松下 雅雄 鹿屋体育大学, 教授 (40199790)
川上 康雄 早稲田大学, スポーツ科学部, 助教授 (60234027)
岡 純 国立健康・栄養研究所, 部長 (30194327)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | ローイング / 呼吸循環器系機能 / 血中リポ蛋白プロフィール / 筋量 / 脚伸展パワー |
研究概要 |
加齢とローイング運動が呼吸循環器系機能、血中脂質・リポ蛋白プロフィール、筋量に及ぼす影響を検討した。その結果、男性中高年ローイング愛好者は若年成人男性ボート選手よりも最大酸素摂取量(Vo2max)低くなっていたが、彼らのVo2maxは運動習慣のない若年成人と同レベルであり、運動習慣のない中高年男性よりも顕著に高い値であった。中高年男性ローイング愛好者における冠動脈疾患の危険因子指標(LDL-コレステロール/HDL-コレステロール)は運動習慣のない同年齢の男性よりも低いレベルであった。これらの結果から、ローイング澤動は健康増進にとって効果的な運動様式であることが示唆された。 次ぎに、中高年者の脚筋の形態と機能に及ぼすローイング運動の効果を検討した。ローイングを愛好する中高年男性の脚伸展筋の横断面積(CSA)は運動習慣のない同年齢層の男性よりも高くなっていた。また、ローイング愛好者の脚伸展パワーも運動習慣のない人々よりも高い値であった。したがって、単位断面積当たりの脚伸展パワーはローイング愛好者と一般人との間に差が認められなかった。この研究によって、ローイング運動は加齢に伴って引き起こされる筋の萎縮と脆弱化を予防する可能性があることが示唆された。 本研究においては、中高年者を対象として、エルゴメータによるローイング(腕と脚を動員する座位での運動)中とトレッドミルによるランニング(脚による立位での運動)中における酸素摂取量(Vo2)と心拍数(HR)の応答について比較検討した。その結果、血中乳酸値が4mM強度と最大強度において、ローイング中のHRはランニング中よりも低いが、逆にVo2は高いことが明らかになった。また、それぞれの負荷強度におけるVo2もローイング中がランニング中よりも高い値であった。この研究により中高年者にローイングで運動処方を行う際には負荷の設定に注意を払う必要があることが示唆された。
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