研究概要 |
1.日高山脈北部の氷河地形・堆積物の精査 夏期に日高山脈トッタベツ川流域を対象として現地調査を行ない,氷成堆積物と氷河地形の記載・マッピング・構造解析試料の採取を行った.採取した試料を用いて,薄片の作成ならびに記載・解析を行った. 2.他地域の氷河作用との対比 北海道日高山脈の氷期の氷河拡大時期を他の日本列島山岳地域における氷河拡大時期と対比するため,北アルプス白馬山麓において現地調査を実施し,氷成堆積物と氷河地形の記載・マッピングを行った.また,スイス・チューリッヒ大学の研究者と山岳氷河や凍土に関する情報交換ならびに議論を行った. 3.気候観測にもとづく氷河・永久凍土の形成環境の復元 日高山脈北部山稜域を対象として通年観測を実施していた観測装置を回収し,データ解析を行った.その結果,カール壁・カール底における山岳永久凍土および風穴現象の存在を確認できた. 4.研究成果の発表 上記の成果の一部を2003年3月の日本地理学会にて口頭発表した.論文としてまとめて学会誌に投稿・掲載されたものを別表に示す.
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