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2003 年度 実績報告書

横ずれ断層による河川の変形について

研究課題

研究課題/領域番号 13680107
研究機関中央大学

研究代表者

大内 俊二  中央大学, 理工学部, 助教授 (00185191)

キーワード横ずれ断層 / 屈曲河川 / 河川縦断形 / 屈曲修正角 / 断層変位 / 変形タイプ
研究概要

昨年度に続いて日本国内の屈曲河川の計測を行い、再計測したものを含めて、三浦半島、伊豆半島、岐阜県根尾谷、徳島県吉野川谷において、8河川についてのデータが得られた。このうち根尾谷と吉野川谷のそれぞれ1河川は、複数の断層がかかわっているらしく河川の変形が複雑で、今回の分析では除外することにした。日本の場合は、サンアンドレアス断層のように比較的平坦な地域に長大な横ずれ断層が存在するわけではなく、連続する一本の断層を横切る屈曲河川を2本以上計測できることは難しかった。したがってその性格を単純に比較することは問題もあるが、屈曲修正角(θ)と断層横断角(λ)の間の相関関係は明らかであった。この関係はカリフォルニアの屈曲河川には見られない。逆に、日本の屈曲河川には水平変位量(Δh)と上流の流域面積(A)あるいは屈曲修正角と水平変位量の間の相関が見られなかった。計測した日本の屈曲河川は概して勾配が大きく、そのためか北武断層を横切る勾配の小さな河川を除いて、すべて断層による変位が河川勾配を下回るタイプAの変形であった。
日本国内の場合、河川の勾配が急であること、河川の人工改変が顕著なため自然状態の屈曲河川を探すことに時間を費やさざるを得ないこと、自然状態の小河川は長年人手が入っていないために植生が密生する上に倒木が多いことなど、計測は大変な困難を伴うものであった。残された時間を考えると、今後これ以上断層を横切るところできれいな屈曲を示す河川の計測例を増やすことは難しい。次年度は水路実験を含めてこれまでに得られた結果を分析しまとめることにすることに集中するつもりである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ouchi, S.: "Morphologic features of offset channels crossing the San Andreas fault"Abstracts with Programs of Annual Meeting, Geological Society of America. 35. 332 (2003)

  • [文献書誌] Ouchi, S.: "Flume experiments on the horizontal stream offset by strike-slip fault"Earth Surface Processes and Landforms. 29・2. 161-173 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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