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2001 年度 実績報告書

サラダ野菜等の非加熱食品の腸管出血性大腸菌汚染に対する制御方法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 13680154
研究機関大阪市立大学

研究代表者

西川 禎一  大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助教授 (60183539)

研究分担者 中川 吉郎  大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30047245)
キーワード腸管出血性大腸菌 / O157 / 食品 / 非加熱 / 殺菌 / 野菜 / パルス放電
研究概要

申請時の研究計画では13年度は以下の3項目からなっている。以下、それぞれの項目別にこれまでの進捗状況を述べる。
1.腸管出血性大腸菌(EHEC)検出法の確立:一般に食材は多数の雑菌による汚染があり、その中からEHECだけを識別するのは容易ではない。そのため、適切な検出法を開発しなければ、サンプルに対して殺菌処理を試みたところで、その効果を判定できない。今回、寒天上に置いたメンブレン上にO157を成育させ、生じた集落をポリミキシンで溶菌した後、メンブレンに対して抗志賀毒素抗体を用いた酵素抗体法を実施したところ、雑菌の中からEHEC集落(志賀毒素陽性)のみを特定し計数することが可能になった。このようなコロニーブロット法を開発したことで、雑菌が混在する試料についても、O157などの腸管出血性大腸菌を人為的に接種し、殺菌処理後の菌数低下を正確に判定できるようになった。14年度以降の、野菜を使った殺菌処理実験において、その評価を可能にする基礎技術が確立できた
2.非加熱殺菌法の検討:野菜を殺菌処理する前段階として、純培養の大腸菌液を準備し、高電圧のパルスパワー放電による殺菌を試みたが満足の行く結果は得られなかった。しかしながら、菌液を霧状に噴霧した状態で空気放電させたところ著しい菌数の低下が見られた。14年度からは装置の改良とともにサラダ野菜への適用法を検討していく予定である。
3.O157抑制菌:生物学的な制菌方法の一っとして、食品の常在菌の中からO157抑制活性を有する菌を分離・利用しようとしたが、これまでのところ有効な菌は見つかつていない。しかしながら、ヒト糞便中からは抑制菌を多数分離できたことから、食材中からも有効な菌をいずれ分離できるものと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Zhou Z, Nishikawa Y, Hase A, Haruki K: "Detection of enteroaggregative Escherichia coli heat-stable enterotoxin 1 gene in E.coli O157 : H7"Chinese Journal of Veterinary Science. 21・3. 215-218 (2001)

  • [文献書誌] Nishikawa Y, Hase A, Ogasawara J, Cheasty T, Willshaw GA, Smith HR, Tatsumi Y, Yasukawa A: "Phage typing and DNA-based comparison of strains of enterohemorrhagic Escherichia coli O157 from apparently sporadic infections in Osaka City, Japan, 1996"Japanese Journal of Infectious Diseases. 54・4. 140-143 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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