研究課題/領域番号 |
13680158
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
小林 修平 和洋女子大学, 家政学部, 教授 (40064521)
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研究分担者 |
宮川 豊美 和洋女子大学, 家政学部, 教授 (20049985)
中嶋 英昭 和洋女子大学, 家政学部, 教授 (70141158)
坂本 元子 和洋女子大学, 家政学部, 教授 (70049980)
湊 久美子 和洋女子大学, 家政学部, 助教授 (70211589)
藤沢 由美子 和洋女子大学, 家政学部, 助教授 (00214669)
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キーワード | 抗酸化物質 / ビタミンE / ビタミンC / イコサペンタエン酸 / 有酸素運動トレーニング / 若年成人女性 / 血漿過酸化脂質 / 総抗酸化活性 |
研究概要 |
日常の身体活動が著しく活発な若年成人女性と比較的不活発な生活をしている同年代女性のモデルとして、県大会を目指し激しいトレーニング期にある女子大生スポーツ(軟式テニス)選手と、非競技者の一般学生の2群を被験者とし、日常の運動とイコサペンタエン酸(EPA)摂取の併用が、健康にかかわる諸身体指標にどのような複合的影響をもたらすかについて検討した。初年度並びに第2年度の研究計画が、多価不飽和脂肪酸摂取と有酸素運動トレーニングの介入試験であったのに対し、今回ははるかに強度の高い運動を習慣的に行っている者と対照非運動者との比較観察にその主旨を設定し、運動強度の差異がもたらす影響を検討した。運動群と対照群に対する20日間のEPA(錠剤型製剤)の摂取実験の結果、前者では後者と対比して血漿過酸化脂質値の低下傾向、同ビタミンC値の低下傾向、同ビタミンE値の上昇傾向が見られ、グルタチオン(還元型)濃度はいずれも有意な低下、総抗酸化能については運動群のみが有意な上昇を示し、ほぼこれまでの有酸素運動トレーニングによるビタミンCを優先的に消費する適応的な抗酸化効果の誘導的生成を裏付ける結果を得た。今回はとくにEPA摂取による血漿EPA濃度の上昇が、運動群のみ認められないという、極めて興味ある結果が観察されたが、これは先行研究で報告されている、有酸素運動による脂質エネルギー源のうちEPAの利用が、優先的になされる可能性があるという説に、このような強度の高い運動習慣者に限って適用されるというのかもしれない。
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