研究課題/領域番号 |
13680188
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
|
研究機関 | 大阪市立大学 (2002-2003) 宮城教育大学 (2001) |
研究代表者 |
神田 展行 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50251484)
|
研究分担者 |
千葉 芳明 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (40113881)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
キーワード | マイケルソン干渉計 / 物理教育 / レーザー / 圧電素子 |
研究概要 |
マイケルソン干渉計の実験は相対論の導入と光の干渉の実験として重要なものである。本研究では、この実験を現在のレーザーと光学装置を用いて比較的簡単に構築し、その実験手順、内容、デザインなどを通じて大学学部生程度のための物理実験の基礎の指導方法を検討することが目的のひとつであった。本研究の期間ならびに分担者の組織において、教育学部の学生と理学部の学生にカリキュラムの試行や装置開発の協力を得た。教育系の学生には演示実験としてのスキルを、大学院で研究に進む学生には測定系や制御系あるいはデータ解析の基礎を養成する題材としての目的を持たせ、本研究にあたった。 初年度の実験は、マイケルソン型レーザー干渉計の演示実験としての性格が含まれ、光学コンポーネントで組上げた干渉計と、既製の干渉計装置の比較も行った。カリキュラム題材として、エーテル観測実験の追試を行っている。 また、この装置ではフィードバック制御実験にも着手し、温度変化によるドリフトをフィードバック補正して連続な干渉計をロックに成功した。 2年度目には、もう1セットの干渉計装置を導入した。この干渉計ではフィードバック制御実験を中心に、より精度を意識した実験教育の導入を試みた。フィードバック系の電気回路を見直し、装置の線形応答や測定の較正スキル養成をおこなった。較正では、圧電型の積層セラミックスアクチュエータに取り付けた鏡の印加電圧と駆動距離の関係を測定した。結果は3〜5%程度で線形応答を示している。制御系全体のオープンループ伝達関数をもとめ、数Hz帯域で10^<-11>[m/VHz]前後の変位雑音感度を得た。 最終年度では、電気回路、アクチュエーターを最初の干渉計に移植し、制御によって干渉光の安定が得られるかどうかを試みた。この最初の装置では、正弦波による較正方法を利用して、薄膜圧電素子の動作を確認し、教育系の実験題材の素材として検討した。
|