研究課題/領域番号 |
13680189
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
清水 静海 筑波大学, 教育学系, 助教授 (20115661)
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研究分担者 |
島田 和昭 千葉大学, 教育学部, 教授 (60170940)
渡辺 公夫 筑波大学, 数学系, 教授 (50015913)
磯田 正美 筑波大学, 教育学系, 助教授 (70212967)
松尾 七重 千葉大学, 教育学部, 助教授 (70292654)
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キーワード | 算数・数学の学習 / 算数・数学への意識 |
研究概要 |
本研究は、児童・生徒の「算数・数学の好き・嫌い」の深層を分析し、その傾向を把握し、今後の算数・数学教育の改善に貢献することを目的として実施された。具体的には、まず、内外の先行研究を分析し、それを踏まえ質問紙項目を、算数・数学の好き・嫌いとその理由、算数・数学の勉強、算数・数学を学ぶ理由及び算数・数学の問題解決の三つの視点で構成した。次いで、質問紙調査を小学校第6学年並びに中学校第3学年の二学年を対象に、日本、中国及び韓国で実施し、その結果をまとめた。明らかになったことは次の通りである。 算数・数学の好き・嫌いを規定する要因として、その成績、先生の教え方、算数・数学のおもしろさ、教師・父母・友達の言動等に分けているが、好き・嫌いの要因として「算数・数学のおもしろさ」をあげたものが多く、嫌いな理由としてはそれに「先生の教え方」をあげる子どもがいることである。次いで、算数・数学の勉強については、それが好きとする子どもよりも大切とする子どもの方が多い傾向があり、このことは対象学年、対象国によらないことである。算数・数学を学ぶ理由については、肯定的な反応が日本と韓国に比べて中国の子どもたちについて高いことである。とりわけ、「論理的に考えることができるようになる」との反応はとりわけ中国で特に高く、二学年とも同じ傾向にある。最後に、算数・数学の問題解決については、その過程での態度について肯定的な反応が高い傾向にあり、このことは対象学年、対象国によらない。日本の子どもについては、小学校で「別な方法を考えようとすること」、中学校で「あきらめずにいろいろ考えようとすること」においてそれぞれ韓国、中国より肯定的な反応が高い。
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