研究概要 |
本研究の目的は,(1)数理的推論能力の養成を目標として,(2)モジュール形式の大学初年級向けの物理と数学の統合教育課程の構築と教材開発を行い,(3)インターネットによってその共有化を図る,という実際的研究の実施である. 本年度は,前年度までに開発された教材を実際に授業で使用して,教育効果の評価に基づいて手直しし,インターネットで配布可能なWORDファイルあるいはPDFファイルの教科書として完成した. 研究成果としての教材は下記のようである. 1.昨年度に中間報告書として公表した,基礎数理の7モジュールを1.記号の使用と変数,2.関数とグラフ,3.次元,4.三角関数,5.指数関数と対数関数の5モジュールに編成替えして,第1部基礎数理篇という題のWORD Fileとして完成した. 2.昨年度にはテキスト部分のみの入力が終わった微積分学のモジュールを1.微分,2.積分,3.微分方程式,4.指数的減少,5.振動,6.フーリエ級数の6モジュールから構成された,第2部微積分学篇という題のPDF Fileとして完成した. 3.離散数学的な数理的推論能力を学ぶモジュールを1.集合,2.関係,3.組合せ論,4.グラフ理論,5.2進数,6.論理演算の6モジュールから構成された,第3部情報数学という題のWORD Fileとして完成した. 4.電磁気学を学ぶとともに定性的な数理的推論能力の養成を図る教材を作成し,ほぼ完成した. これらの研究成果をまとめた研究報告書を作成し,現場教員に配布し,コメントを求めるとともに,周知を図った.年度末までに20大学から第1部のファイルの送付を依頼され,電子メールで送付した.
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