研究課題/領域番号 |
13680227
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
原田 昭 筑波大学, 芸術学系, 教授 (70114121)
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研究分担者 |
北島 宗雄 独立行政法人産業技術研究所, 福祉工学研究部門, 研究グループ長
張 浦華 筑波大学, 芸術学系, 講師 (00302399)
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キーワード | 遠隔授業 / ネットワーク / ログデータ / 感性評価 / データ収集の自動化 / 感性的学習 / 効果モデル |
研究概要 |
本研究は「仮想月開発プロジェクト」をデザイン演習課題とし、遠隔教育WEBサーバに自動蓄積されるログデータ(情報入出力データ)の集計をリアルタイムで行い、授業成果に対する学生、教師、宇宙科学者、一般閲覧者等による感性評価を常時定量化し学生・教師に表示するシステムを開発している点に学術的特色がある。 1.学生が常にWEB上で作品提示を行うという授業形式を取り込むこと。2.常時WEB上で一般人の自由参加の評価システムを採用する。3.デザイン課題などの授業で、宇宙科学の専門知識を持つ者の参加を依頼する。4.授業課題提出作品の画像のどこが評価されるかという詳細データを学生たちが知ることを可能とする。5.電子掲示板に公開される学生同士の多面的な意見交換を実現する。このような目的で、システムの実装、演習授業の実践、授業成果の評価を行った。実験システムの構築(設備システム、遠隔授業のシステム構成)を行った後に、WEBサーバ、画像編集装置のネットワークシステムの構築を行った。遠隔授業では、教官の資料投影のみならず、学生からのレポート提示を多元的にリアルタイムで行えるよう実施した。WEBと閲覧者間のやり取りのログデータを収集するためにCGIで記述しログデータ収集の自動化を図った。デザイン3年次生を対象とし授業課題設計として宇宙開発事業団の協力を得て、「仮想月開発プロジェクト2001,2002」を設定した。教官と学生、宇宙科学専門家、一般閲覧者との間のやりとりを感性的かつインタラクティブに行うためには、授業内容の工夫が必要不可欠である。教師が毎週課題を出し、学生が課題制作を行い、質問をし、専門家が回答し、一般閲覧者が注文を出すという学習サイクルを生み出す感性的学習モデルを実現した。研究実績として2001年度、2002年度と継続して2年度に亘り生産デザイン演習の感性的学習モデルシステムの実装を完成させWEBを用いた遠隔教育実践としての演習を行った。その結果はCD-ROM教材として刊行した。本システムは、2001年度版(学生数15名)は、http://moon.nasda.go.jp/ja/vld/2001/index.html 2002年度版(学生数19名)は、http://www.chs.tsukuba.ac.jp/lunar/で公開している。
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