研究課題/領域番号 |
13680229
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
松田 稔樹 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (60173845)
|
研究分担者 |
野村 泰朗 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30312911)
|
キーワード | 授業設計 / 授業実施 / 授業評価 / 訓練システム / 教授活動モデル / 教師教育 / 支援システム / ネットワーク |
研究概要 |
教職課程で授業設計の指導をするために、松田らが開発した「授業設計訓練システム」がある。また、教師が学習者の反応に適切に対応した授業を実施できるように、中山らは「授業進行支援システム」を開発している。本研究は、この2つのシステムのアイデアを結びつけ、発展させることを目的としている。今年度は、まず、これまでデータベースに登録された教科書情報のみしか利用できなかった伝達内容情報をより高い自由度で記述できるように、教授意図にそった伝達内容の自動生成方法を検討した。基本的には、数学と理科について、それぞれ「2次関数」と「ボイル・シャルルの法則」の範囲に焦点化して行った。それぞれ、まず、教授意図によって必要になる伝達内容情報を具体的に抽出し、指導案作成実験を行った。その結果、用意した情報である程度指導案を意図にそって記述できることを確認した。次に、数学の場合は、問題に対して解答を自動生成する機能をプロダクションルールで記述し、その情報を教授意図にそって変化させるためのルールを検討した。理科の場合は、クラス記述機能を使ってドメイン知識を記述し、教授行動別の総称関数を使って伝達内容情報を生成するモデルを検討した。ベテラン教師と教職課程履修生を対象に伝達内容情報生成ルールの評価実験を行った結果、ルールはある程度適切であることが検証できた。一方、授業進行支援システムについては、CGIを用いて実現する方法ではさまざまな問題点があるため、新たなシステムを再構築した。新システムでは、パフォーマンスの改善、html文書以外の多様なコンテンツへの対応、学習者統制機能の実現を図った。検証実験により、システム開発の目的がほぼ達成できたことが確認できた。
|