研究概要 |
本研究では,教科数学において,学習者が自分の学習した結果を,図表,チャート,式,グラフ,文などで表現したり,情報交換したりする共同学習をすすめるための環境整備及びカリキュラム開発を目的としている。平成13年度は,数学という教科に特有の式表現,図的表現,数学的アイディア等をスムーズに行うために必要なサーバおよびインターフェイスの開発のために,既存の学習用ソフトウェア,システムなどについて広範な調査を行うた。具体的には作図ツールソフトウェアGC(Geometric Constructor),GC/JAVA,数式処理ソフトウェア,グラフツールFunction View,等を,Windows2000サーバ上で動作させるWeb掲示板システムとの組み合わせ及びカスタマイズの方法について調査した。 また,数学についての学習を支援する専門家,学生,あるいは一般の方向けのガイドを作成し、山梨大学の学生に対してガイダンスを行い,それらを改良した。 一方,学習者が学習した内容や気づいたことについて「数学的に書くこと」「数学について書くこと」に関する理論的考察及び,カリキュラム作成にあたって留意すべき事項について整理し,数学の共同学習をすすめるにあたって中学校及び高等学校の教科数学,総合的な学習の時間で具体的に展開すべき教材について開発した。これらをもとに,山梨県内及び千葉県内の中学校,高等学校の数学担当教師らとカリキュラムの検討を行い,これを改善し,平成14年度から共同学習の試行予行ら準備が整った。
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