研究概要 |
本研究は医療技術に関する動画,静止画を中心としたデジタル情報(コンテンツ)を作成し,IT技術とマルチメディア,学内情報ネットワークを活用して,学内における医療技術者教育に活用することに重点を置いている. 平成14年度は13年度に作成した『マルチスライスCT画像を用いたWeb版X線解剖電子教科書』の英語版を作成し,北米放射線学会で発表した.これは1600枚に及ぶ全身CT画像データベースから成るX線解剖の電子教科書で代表的なスライス位置における断層像上にマウス操作によって解剖名が自動的に表示されるものである.これによって学生は楽しみながら独学でX線解剖学を学習することができる.日本語・英語を併記したため,解剖名も両者を併せて学習できるようになった.同様に,13年度に作成した『Webでアクセスできる骨X線撮影法の電子教科書』を学内専用の学生教育用ネットワークからアクセスできるようにした.これらは診療放射線技師教育に非常に有用なコンテンツとなり,現在論文投稿中である.さらに新たに3次元CT画像をネットワークを介して作成できるシステムを構築し,新しいX線解剖学の教育システムの開発を行った.ネットワークにかかる負荷も大きく,システムの性能評価を電子通信情報学会に発表した.このシステムを日本放射線技術学会,日本脳神経CI学会において発表した. 看護系のビデオコンテンツは,ベットから車いすへの患者の移動法,寝たきり患者の床ずれ防止のための体位変換など,基礎看護学実習でのポイントをデジタルビデオに収録し,短編にまとめた上でホームページから閲覧できるようにした.さらに,これらの電子化されたコンテンツを学内で自由に閲覧できるように,ファイアウオールで防護された学生教育用ネットワークを構築した.
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