研究概要 |
本研究の目的は、環境教育に衛星リモートセンシングデータとGISを活用して、教育現場で活用可能な環境教育情報データベースを構築することである。 本年度は、1)環境教育情報データベースに必要な画像データ作成に関する研究と、2)GPSから得られた位置座標を用いて衛星画像データ上での位置を同定するシステムの構築に関する研究を実施した。 1)教材への応用を前提としたNOAA/AVHRRリモートセンシング画像データの解析として、大気エアロゾルの光学的厚さの推定に関する研究を実施した。衛星に搭載されているセンサーに到達する可視波長域の観測放射輝度値は大気エアロゾルによる大気散乱効果を含んでいる。この影響を取り除くための補正システムを構築するにあたって、補正対象画像データから大気エアロゾルの光学的厚さを初期近似として推定する必要がある.ここでは,同センサーが観測している中赤外波長域の観測放射輝度データから求めた地表面反射率から可視域の地表面反射率を近似的に推定するアルゴリズムを活用して、衛星観測放射輝度データから大気エアロゾルの光学的厚さを求めるシステムを構築した。 2)NOAA/AVHRR同様に教材への応用を前提としたTERRA/ASTERリモートセンシング画像データから石川県域の正射モザイク画像を作成するシステムを構築した。ASTER画像7シーンを幾何補正してひとつのモザイク画像を作成し、それに国土地理院発行の数値地図25000(行政界・海岸線)データを重ねた。このモザイク衛星画像上での任意の位置をGPSからの位置情報を用いて同定できるようにした。
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