研究課題/領域番号 |
13680269
|
研究機関 | 豊田工業高等専門学校 |
研究代表者 |
西澤 一 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 教授 (40249800)
|
研究分担者 |
吉岡 貴芳 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 助教授 (30270268)
|
キーワード | 基礎数学 / コンピュータ支援 / 学習者理解度 / 助言機能 / WWW / 数式処理 / 国際研究者交流 / オーストリア |
研究概要 |
分数式計算を苦手とする学生は、数の計算はできるのに、文字式の計算でつまずく者が多い。彼らの途中計算過程には、誤った計算原理(誤った数式変形の規則)に基づく(と思われる)計算ステップが散見され、数学の式変形規則を意識することなく、外見的なパターンに従って計算していることが、昨年度までに確認できている。 また、彼らを個別指導するためのインタラクティブな演習支援を行う「演習ページ」、「計算法解説ページ」(助言機能)、誤った計算原理に基づく式変形を指摘する「誤解解消ページ」を持つ演習支援システムを昨年度までに構築したので、本年度は、同システムを低進度学生に対する時間外演習で利用した。 システムの効果を確認するために、システム利用者(低進度学生)と未利用者(中進度以上の学生)に対して、繁分数式を含むやや複雑な分数式計算をさせたところ、システム利用者には低成績学生が少なく、同システム利用の低進度学生に対する支援効果を示唆する結果となった。 また、計算誤りを含む他者の計算過程を評価させることが、理解度確認のために有効であるとの新しい知見を得られたので、他者の計算過程を評価する形式の演習を、演習支援システムに組み込むことにした。この演習は、従来の計算演習と異なり、学習者の持つ、式変形規則に関する知識を直接問う形となり、計算演習と補完的に利用することにより、分数式計算の低進度学生に対する支援効果が、より向上することを期待できる。
|