本年度では、次に示す内容について研究を行った。 I.調査項目の検討 心理的要因と瞬目活動との関係を明らかにする調査項目について検討した。 II.瞬目に影響を及ぼす目の特性と人格特性に対する認識に関する調査研究の実施 瞬目に影響を及ぼす目の特性と人格特性に対する認識について明らかにすることを目的とした。調査対象者は92名であった。目の特性に関しての質問は21項目、人格特性に関しては20項目であった。「増える」を1、「同じ」を0、「減る」を-1に数値化し、因子分析を行った。また、平均評定値を求めた。 (1)瞬目に影響を及ぼす目の特性に関する平均評定値 瞬目が増加すると評定された項目では、「コンタクトレンズをしている人」(.78)が最も高く、次いで「視力が悪い人」(.60)であった。一方、瞬目が減少すると評定された項目では、「目が小さい人」(-.31)が最も高く、次いで「奥目の人」(-.29)であった。目の特性に関しては、コンタクトレンズの着用や目の大きさに関する特性と瞬目との関係に対する認識は高かった。 (2)瞬目に影響を及ぼす人格特性に関する平均評定値 「落ち着きのない人」(.74)が最も高く、次いで「神経質な人」(.73)であった。このような人格特性の人は、瞬目が増加するという認識を持っていることがわかった。一方、瞬目が減少すると評定された項目では、「神経質でない人」(-.42)が最も高く、次いで「落ち着きのある人」(-.41)であった。人格特性については、親近感や慎重さに関する特性と瞬目との関係に対する認識は高いということが明らかになった。
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