本年度では、次に示す内容について研究を行った。 1.課題困難度がワーキングメモリの負荷と瞬目活動に及ぼす影響についての検討 日本語リーディングスパンテストを用いて、課題困難度がワーキングメモリの負荷および瞬目に及ぼす影響について検討し、ワーキングメモリ上の処理資源の減少が瞬目活動に影響を与えることを明らかにした。 2.瞬目に影響を及ぼす要因に対する経験的知識についての分析および検討 環境、眼球、身体状態および心理状態と瞬目との関係について検討するために因子分析等を実施し、瞬目に影響を及ぼす要因を明らかにした。 3.瞬目に影響を及ぼす目の特性と人格特性に対する認識についての分析および検討 目の特性および人格特性と瞬目との関係を検討するために因子分析等を実施し、情意的側面と瞬目活動との関係を明らかにした。 4.学習行動評価の指標としての瞬目の可能性についての検討 生体情報に基づいた学習活動の評価についての必要性について検討した。特に、瞬目を指標とした障害児を含む学習行動の評価についての可能性について検討した。 5.研究成果報告書の作成 分析結果から認知的側面および情意的側面と瞬目活動との関係を検討した。また、瞬目を指標とした学習行動の評価の可能性を明らかにし、研究成果報告書を作成した。
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