研究課題/領域番号 |
13680317
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
刈谷 三郎 高知大学, 教育学部, 教授 (00136368)
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研究分担者 |
小島 郷子 高知大学, 教育学部, 助教授 (20225428)
上野 行一 高知大学, 教育学部, 助教授 (40284426)
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キーワード | 教科教育 / 授業評価システム / 教科横断的 / 実技技能 / 音楽 / 図画工作 / 体育 / 家庭 |
研究概要 |
<14年度研究実績> 実技技能を伴う教科(音楽、図画工作、体育、家庭)授業の評価システムを検討するため、高知市近郊8小学校の高学年児童(2074名)を対象として、52〜54項目の質問紙調査を実施し、(1)教科授業において児童が実際の授業をどのように受け止めているか、その構造と特質を明らかにする。(2)各教科の特徴や授業を規定する要因について概観し、教科間の相違などの検討を行った。調査票の項目は、各教科の教育内容に即して教科としての授業観があらわれるような項目を設定した。 分析の結果、(1)因子分析によって、音楽科7因子、図画工作科6因子、体育科6因子、家庭科6因子が命名された。これらの構造は、学習指導要録「評価基準」目標と概ね一致するものであった。また児童が評価する「よい授業」とも強く関係していた。(2)教科の特徴として、すべての教科で授業の約束事やきまりなどの項目得点が高く、授業への意欲や授業で自信を持つ等の項目は低かった。また体育科以外の教科において、学年差(5年生が有意)や性差(女子が有意)が顕著にみられた。この研究結果から得られた各教科の因子を基に、授業で使用できる授業評価票(各教科24項目)を教科別に作成し、高知県下の高学年児童を対象に本調査を実施した。なお昨年度からの課題となっていたフィールドワークによる質的研究手法との併用までには研究を展開するにいたらなかった。 <15年度研究計画> 現在、授業評価票を回収し、入力作業中である。今年度は調査結果をまとめ授業評価票を提出するとともに、フィールドワークを行い、授業評価票の有効性を質的観点から検証することで研究の総括を行いたい。なお、研究計画として提出した「隠れたカリキュラム」との関連での論及についてはこれまでに十分に研究を展開できず、当初の研究計画を修正する必要性があると思われる。
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