研究課題/領域番号 |
13680317
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
刈谷 三郎 高知大学, 教育学部, 教授 (00136368)
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研究分担者 |
笹野 恵理子 高知大学, 教育学部, 助教授 (70260693)
小島 郷子 高知大学, 教育学部, 助教授 (20225428)
上野 行一 高知大学, 教育学部, 教授 (40284426)
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キーワード | 教科教育 / 授業評価システム / 教科横断的 / 実技技能 / 音楽 / 図画工作 / 体育 / 家庭 |
研究概要 |
本研究は、教科教育における授業評価システムに関する教科横断的検討を行うことを課題とし、特に一般的に評価が困難であるといわれている実技技能を伴う教科(音楽科、図画工作科、家庭科、体育科)の検討を目的としたものである。今年度の研究計画は、(1)昨年度までの研究成果を踏まえて、高知県全域における本調査の調査結果をまとめること、(2)そこから実技技能教科における授業評価票を作成すること、(3)フィールドワークを実施し、その授業評価票の有効性を具体的に検証すること、であったが、(3)については、時間的制約のため十分な成果実績をあげることができなかった。 具体的実績内容は下記のとおりである。 1)児童の実技系の各教科に対する授業内容の構造から得られた結果を基に、各教科の授業内容に関する項目20項目、さらに授業評価を規定する要因として教師の指導性の項目を3項目、総合評価の1項目を加え、各教科合計24項目にわたる授業評価票を提出した。 2)児童の実技系教科の授業評価として各教科とも総じて「まもる」因子の評価が高かく、実技系授業では、授業での約束やきまりが十分指導されているようである。これらの結果は、昨年度のプレテスト結果とほぼ同じであった。 3)実技系教科の教師の指導については、音楽の教師は「熱心な指導」を筆頭に評価が他教科よりも高かった。そ以外の教科教師は「よいアドバイス」の評価点が高く、音楽とそれ以外(図画工作、体育、家庭)教師で特徴が異なることが明らかになった。 4)授業評価と教師の指導、総合評価との間には、すべての項目で強い相関関係がみられた。また教科によっては総合評価を規定する要因が異なることが明らかになった。 今後の課題として、この授業評価票と分析結果を県下の各小学校に配布したいと考えている。
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