研究概要 |
平成13年度の目的は,オーストリア共和国における言語教育(「ドイツ語」教育)のカリキュラムとその教員養成について,義務教育と中等教育それぞれの実際を調査・研究することであった。 1 義務教育学校教員養成における言語教育カリキュラムとその実際 義務教育学校(国民学校Volksschule,基幹学校Hauptschule)の教員は,中等教育終了後5年間,教育アカデミー(Paedagogische Akademie)で養成される。今回訪問したウィーンのアカデミーでは,義務教育学校も併設されていて,学生は実際にそこでの授業を通して教員としての訓練を受ける。カリキュラムも,学習指導要領「ドイツ語」に即した形で作成されている。 2 中等普通教育教員養成における言語教育カリキュラムとその実際 ウィーン大学に2000年度に新設された学校教員養成研究所(Institut fuer die schulpraktische Ausbildung)では,中等普通教育学校(AHS)の教員養成が行われている。学生は,実習資格のための一般教育科目,専門教科科目,教科教育科目の単位を取りながら,研究所が設定する3回の教育実習に参加する。 3 研究成果の発表 1,2の調査・研究に関して,次の2つの報告を行った。 (1)「文学の授業における伝え合う力」(第101回全国大学国語教育学会,長崎大学,2001.10.20) (2)「オーストリア中等教育における読むことの指導」(田中孝一編『新しい高校国語 指導の理論と実践 第3巻読むことの指導』明治書院,2001.11.26,pp.60-70)
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