1 日本語学習者による長母音の知覚の実態を実験的に解明するための調査票を作成して、中国人上級学習者1名と韓国人上級学習者1名を被験者として予備実験を行った。 2 日本語学習者による自然談話(自発的発話)を録音し長母音生成の実態を分析した。学習者は中国人上級学習者2名、インドネシア人上級学習者1名、韓国人上級学習者2名であった。分析の結果、発生率に差はあるものの、非語頭位置において長母音が短縮される傾向が明らかに見られ、日本人同様の傾向を見せていることが分かった。 3 特に上記2の結果について、これが日本語習得の1段階としての中間言語の現象として起きているのかあるいはその他の要因(母語の転移、言語一般に見られる普遍的現象)によって起きているのかを今後明らかにしていく必要があり、そのための実験方法の開発に着手した。
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