研究課題/領域番号 |
13680357
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
青木 直子 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (20184038)
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研究分担者 |
西口 光一 大阪大学, 留学生センター, 教授 (50263330)
尾崎 明人 名古屋大学, 留学生センター, 教授 (60119659)
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キーワード | 第二言語としての日本語 / 関係性 / 役割意識 / 在日外国人 / ボランティア日本語教室 / 学習活動 / 第二言語習得 / language relates episode |
研究概要 |
本研究の目的は、ボランティア日本語教室における在日外国人と日本語ボランティアのインターアクションをミクロ・レベルで分析し、両者の関係性、それぞれの役割意識、活動のタイプ、トピック、談話の構造、談話の参加者数が日本語の習得にどのような影響を与えるのかを明らかにすることである。交付される補助金が申請額より100万円程度少なかったため、当初の研究計画を変更し、予備調査のデータが本調査の分析対象にもできるようにした。また、調査対象者が学習活動のビデオ録画に抵抗を感じるようであったので、学習活動の記録は録音と調査者の観察メモとした。 2001年度は、兵庫県内の4つのボランティアグループに依頼し、9組のボランティアと学習者の学習活動のデータ収集を行った。データの内容は、以下の通りである。 90分ないし120分の学習活動の録音/上の学習活動を観察した調査者によるボランティアと学習者の非言語行動メモ/同じく調査者によるフィールドノート/ボランディアと学習者のフェースシート/ボランティアへのインタビュー(1回め:ボランティア活動をする動機、日本語教室での役割意識、学習活動の進め方の方針、相手の学習者の学習動機などに関する知識、相手の学習者との関係に関する認識などを聞いた。2回め:録音した学習活動の一部(20分程度)に開するフォローアップ・インタビュー)/学習者へのインタビュー(1回め:録音した学習活動で何を学習したかとともに、日本語教室に来る動機、日本語の学習における役割意識、学習活動の進め方に関する意見、相手のボランティアとの関係に関する認識などを聞いた。2回め:録音した学習活動の一部(20分程度)に関するフォローアップ・インタビュー)/インタビューアーによるインタビューの状況記録 学習者へのインタビューは、一部の上級者を除いて、学習者の母語に堪能な日本語教育ああるいはその関連領域を専門とする大学院生が当該言語で行った。録音した学習活動とインタビューはすべて文字化した。また、学習者へのインタビューは文字化した上で日本語に翻訳した。来年度も同様の調査を継続し、最終的には30組のデータをとりたい。データを大まかに分析したところ、ボランティアと学習者の目的意識、役割意識がかなり食い違っていることがわかった。 来年度以降、さらに細かい分析をしていく。
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