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2003 年度 実績報告書

人間関係トレーニングの導入による汎用的な日本語教員養成プログラムの実践的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13680360
研究機関愛知県立大学

研究代表者

土屋 千尋  愛知県立大学, 外国語学部, 助教授 (00242389)

研究分担者 足立 祐子  新潟大学, 留学生センター, 助教授 (00313552)
井上 孝代  明治学院大学, 文学部, 教授 (30242225)
キーワード人間関係調節能力 / コミュニケーション能力 / 自己開示と受容 / 外国人集住団地 / 地域日本語ボランティア / 相互学習 / 対話活動 / 発想の転換
研究概要

愛知県立大学の日本語教員課程の学生とともに研究代表者が活動している地域のボランティア日本語教室で、今年度もひきつづき、実践的研究をおこなった。この教室は、ブラジル人住民が全住民の4割以上をしめる外国人集住団地にあり、日本語ができなくても十分くらしていける環境の中で運営されている。そこでは、日本語能力をたかくすることが直接の目的とならない。教室の存在意義は、多文化社会を構築する地域のネットワークの一拠点となることにある。地域の課題発見・解決にむかうことをめざして、主に日本語を使用して、それを双方の住民が相互学習する場所が教室なのである。教室運営には、教室の進行役が鍵となる。今年度は、この進行役の役割を分析し、その日本語教育の専門性を考察した。研究の結果、従来どおり必要なもの、転換が必要なもの、あらたに必要なものを定義づけた。進行役をふくむボランティアは、学習者に対する理解と自分自身に対する再認識がなければならない。学習者に対する理解をもつためには、コミュニケーション能力と人間関係調整能力、そして、その能力が十分発揮できるように自己開示と受容が必要である。学習者の理解がふかまることで、自分自身に対する再認識がうながされていく。活動にはいる前の人間関係トレーニングでは、コミュニケーション能力と人間調整関係能力をやしなうことが二大項目である。また、対等な立場で対話活動を展開していくには、これまでにうけてきた教育観・学習スタイルに対する発想の転換をもとめられる。これもトレーニングの重要項目である。これらのトレーニングの効果が、学生のまなびとしてどのように記述され、また実際のボランティア活動で、どのような影響をあたえ、変容をひきおこしているかを調査分析した。これらのトレーニングは、外国人集住ではなく、点在型の新潟のような地域でも必要であるということがわかった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 土屋千尋: "地域の日本語教育からまなぶ日本語教育実習"2002年日本語教學国際曾議論文集. 167-179 (2003)

  • [文献書誌] 土屋千尋, 米勢治子: "地域日本語活動で日本語教育の専門性はどういかされるか-相互学習の場における進行役の役割-"2003年度日本語教育学会春季大会予稿集. 97-102 (2003)

  • [文献書誌] 土屋千尋, 足立祐子, 米勢治子, 松岡洋子: "学習者のニーズとボランティアの可能性"2003異文化間教育学会第24回大会発表抄録. 76-77 (2003)

  • [文献書誌] 足立祐子: "地域日本語活動の内容"2002年度保見ヶ丘ボランティア研修会-これからの地域づくり-報告. 70-73 (2003)

  • [文献書誌] 井上孝代: "ちがいをみとめあう心のあり方-異文化間カウンセリングの視点から-"2002年度保見ヶ丘ボランティア研修会-これからの地域づくり-報告. 74-76 (2003)

  • [文献書誌] 土屋千尋: "あなたのことばで、はなしていますか?"2002年度保見ヶ丘ボランティア研修会-これからの地域づくり-報告. 91-97 (2003)

  • [文献書誌] 土屋千尋: "日本語教育のあらたな視点-コミュニケーション活動とふりかえりをとおして獲得されるもの-"第六回国際日本研究・日本語教育シンポジウム. (口頭発表). (2003)

  • [文献書誌] 土屋千尋: "e-mailを活用した日本語教員養成の授業の活性化-コミュニケーション能力と人間関係調整能力の獲得をめざして-"第3回大学教育研究集会発表論文集. 50-51 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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