研究課題/領域番号 |
13680362
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
大島 中正 同志社女子大学, 学芸学部, 助教授 (40213699)
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研究分担者 |
泉 文明 龍谷大学, 国際文化学部, 助教授 (00288656)
村木 新次郎 同志社女子大学, 学芸学部, 教授 (00000430)
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キーワード | 日本語教育 / 中国語母語話者 / 朝鮮語母語話者 / HSK(漢語水平考試) / 韓国語能力試験 / 漢語の品詞性 / 教育基本語彙 / 誤用例 |
研究概要 |
平成15年度は、本研究の最終年度である。今後の課題とすべき事項が山積しているが、研究代表者(大島中正)および2名の研究分担者(村木新次郎・泉文明)それぞれの実績の主要な点は、下記のとおりである。 (1)大島中正は、姚莉萍(平成13年度・平成14年度研究分担者)が作成した「HSK高等漢語水平考試常用詞彙表中和日語相対応的詞彙」に、各単語(正確に言えば、現代中国語の二音節の複合語基)に対応しうる、現代日本語の単語または語結合をくわえ、そのうち、日中同表記の語基については、「日本語能力試験」の語彙シラバスにおける級(1級〜4級)を表示した。この表によって、日中同表記語および、それらと類義関係にある単語や語結合を具体的にしることができる。また、中国語母語話者が日本語の漢語語彙を学習する際に、語義上・品詞上の対応のくいちがい等から生じうる誤用例を予測することができる。いわば、研究・教育の両面において、注目すべき漢語が何であるかを具体的かつ網羅的にしることのできる台帳をえた。 (2)村木新次郎は、現代日本語における漢語の品詞性について考察をおこない、その品詞分類についての提案をこころみた。漢語には統語上の使用にみられるゆれや、形態上のゆれがあり、このような文法上の性質が精密な記述を困難にしていることを指摘し、詳細な実態調査の必要性、さらには、日本語の品詞体系全体の見直しの必要性をのべた。 (3)泉文明は、「韓国語能力試験」(第3回〜第5回)に出現した漢語を抽出し、それらを級別(1級〜6級)に提示し、個々の漢語について、その意味分野や使用度数を表示した資料を作成した。
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