研究分担者 |
中神 潤一 千葉大学, 理学部, 教授 (30092076)
田栗 正章 千葉大学, 理学部, 教授 (10009607)
白石 高章 横浜市立大学, 総合理学部, 教授 (50143160)
山本 光晴 千葉大学, 理学部, 助手 (00291295)
安田 正実 千葉大学, 理学部, 教授 (00041244)
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研究概要 |
多変量正規分布の平均ベクトルや共分散行列の推定問題において通常の標本平均や標本共分散行列が非許容的であると結果(いわゆるスタイン現象,スタインにより提案された新たな推定法を縮小推定と呼ばれている)がスタインにより示されて以来,スタイン現象や縮小推定法に関する研究がおおくなされいる。近年,ウエーブレット縮小法等のように従来の古典的なモデルを越えた問題に縮小推定法の原理が適応され,スタイン現象の研究の新局面を迎えている。縮小推定法が現時点ではまだ十分に展開されたいない統計モデルにおいて縮小推定法の考案とその最適理論の発展に貢献することが本研究の目的である。 今年度の研究では以下の統計モデルは以下である。(1)複雑な現象を記述するために、変数間の従属構造を有向グラフや無向グラフ等のグラフおよび分配格子等の代数的な構造をもちいて高度に構造化された統計模型の研究がLauariten(1996)をはじめとし,近年大きな話題となっている。特に,このように複雑な従属構造を持つ多変量正規モデルのひとつであるLattice conditional independeceモデルの分散共分散行列の同時推定問題における縮小推定法の構築と定式化。(2)2標本楕円分布モデルのもとでの共分散行列の同時推定問題における縮小推定法の考案とその理論的性質の研究と数値実験による従来の手法との比較。(3)2標本成長曲線モデルの回帰係数行列の同時推定問題における縮小推定法の考案とその理論的性質の研究と数値実験による従来の手法との比較。(1)の研究の成果は論文として今年度に発表された。また、(2)については、その成果をまとめた論文を現在準備中である。(3)については来年度中には、その成果をまとめた論文を準備できる予定である。
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