研究概要 |
本研究に係る活動について,平成13年度は,2件の論文発表と,10件の研究発表(うち海外発表2件)を行なった., 色彩分析においては,分析に利用できる色空間を増やすため,OSA-UCSおよびPCCSとXYZ色空間との間の相互変換に関する研究を実施した.とくにOSA-UCSについて,AIC2001(米国ロチェスター,2001年6月)において発表を行ない,海外の研究者から高い注目を受けた. 色彩分析システムにおいては,デジタルカメラ撮影画像からの測色値推定について研究を行ない,実用に耐える精度で色彩画像の記録が可能であることを示した.また,パーソナルコンピュータ上で動作する色彩分析システムの開発をすすめており,平成14年度初頭に研究発表を行なう予定である. 美術作品の色彩分析については,中世貴族社会における伝統的な配色技法である「かさね色目」について計量的分析を実施し,簡潔で美しい法則性を見出すことができた.また,これまでの絵画の色彩分析の成果について,AIC2001において発表を行なった. なお,海外共同研究者のMichel Albert-Vanel氏の招へいは,氏のスケジュール等の都合で平成14年秋に実施する予定である.氏とは電子メール等で緊密に連絡をとりあっており,AIC2001において研究に関する打ち合わせを実施した.打ち合わせはCGIV(仏国ポアチエ,2002年4月)でも実施する予定である.
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