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2002 年度 実績報告書

地理情報システムにおけるラベル配置問題に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13680424
研究機関中央大学

研究代表者

今井 桂子  中央大学, 理工学部, 教授 (70203289)

研究分担者 今井 浩  東京大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (80183010)
キーワード計算幾何学 / 地理情報システム / ラベル配置問題 / 数値地図データ / 高度交通システム / オンライン配置
研究概要

地理情報システム(GIS)は,世界中で地図データの整備が進み,GPSなどの情報技術の発展と共に急速に普及してきている.その中で,地図の構成要素は幾何図形の組み合わせとして考えられることから,計算幾何学の重要性がさらに増している.特に,デジタル化された地図において,必要な情報を文字として付加するためには,表示したい文字情報(ラベル)を適切な位置に読みやすい大きさで配置する必要がある.このような地図における注記の問題(ラベル配置問題)はこれまで人手によって経験的に行われてきたが,地図のデジタル化に伴い,自動的にラベルを配置する必要に迫られている.本研究では地図におけるラベル配置の自動化を目的として研究を行っている.
今年度は,まず,静的な問題においては,点と曲線にラベルを配置する問題に対して提案した解法をまとめ,数値地図から東京23区内の地下鉄やJRの路線図のデータを取り出し,駅である点と路線を示す曲線に同時に駅名と路線名を実際に配置する計算機実験を行ってその有用性を示し,論文としてまとめた.また,日本におけるGIS研究の動向をまとめたものを発表した.また,どうしても点が密集しており配置できない場合の解法として,引出し線を用いた解法も提案し,予備的な計算機実験を行い,その実用性を探っている.また,高度交通システムへの応用を考えると,幾何情報が動的に変化する場合やオンライン的にラベルの挿入や削除が起こる場合を考慮する必要がある.幾何情報の動的な変化に対応するための基礎的な研究として,幾何情報の最も基本となる三角形分割の変化を知るためにすべての状況を列挙する手法に関しても,研究結果をまとめ論文として発表した.また,オンライン的にラベルが挿入される場合に対する解法を提案し,計算機実験も行った.さらに,数値データとして曲線を表す場合には,点列を直線で結んだ折れ線で表示することになるが,地図データのような巨大なデータとなることが予想される場合には,もとのデータから点を減らして近似の折れ線を求める必要がある.実際に地図全体を表示するためにはそのような処理も必要となることから,曲線のデータ圧縮に関する研究も行った.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 亀田貴之, 今井桂子: "地図における点と辺に対するラベルの自動配置"第15回 回路とシステム(軽井沢)ワークショップ論文集. 471-476 (2002)

  • [文献書誌] H.Imai, T.Masada, F.Takeuchi, K.Imai: "Enumerating Triangulations in General Dimensions"International Journal of Computational Geometry & Applications. 12・6. 455-480 (2002)

  • [文献書誌] H.Imai, K.Imai, K.Inaba, K.Kubota: "GIS Infrastructure in Japan-Developments and Algorithmic Researches"Nontraditional Database Systems, IPSJ, Taylor and Francis. 130-145 (2002)

  • [文献書誌] 安田祐一, 今井桂子: "曲線データの圧縮に関するアルゴリズムと実験的評価"情報処理学会研究報告. 2003・32. 57-62 (2003)

  • [文献書誌] T.Kameda, K.Imai: "Map Label Placement for Points and Curves"IEICE Transactions on Fundamentals, Electronics, Communications and Computer Sciences. E86-A・4. 835-840 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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