研究概要 |
本研究では、1.求記述に現れる誤りをいくつかの型に分類し、2.それぞれの型に属する誤りを検出する技法を確立し、3.検出された誤りを修正するための技法を確立すると共に4.提案する技法に基づいたシステムを試作して、5.実際の要求記述を例題として技法・試作システムの有用性を評価することを目的として研究を行った。 本研究は平成13年度と14年度の2年間に渡って進め、具体的なソフトウェア要求仕様として、特に(1)本研究室で開発したビジュアルな要求言語によって記述された要求仕様、(2)オブジェクト指向分析におけるUML図と(3)本研究室で開発したシナリオ記述言語で書かれたシナリオを対象として、これらの仕様中の誤りの検出や修正のための技法を確立するとともに、技法の評価と技法に基づいた試作ンステムの開発を行った。本研究によって 1.ビジュアルな要求仕様中の解釈支援技法の確立 2.UML図やシナリオ中の誤りの検出と修正技法の確立と評価 3.シナリオ中の誤り検出技法のシステムの試作と評価 4.UML図中の誤りの修正技法に基づいたシステムの試作と評価 が研究成果として得られている。 得られた成果や知見については、国内で開催された会議(情報処理学会ソフトウェア工学研究会主催オブジェクト指向ンンポジウム2001,2002、日本ソフトウェア科学会ソフトウェア工学の基礎研究会主催ソフトウェア工学の基礎研究会2001,2002や国際会議(イギリスで開催されたCOMPSAC2002,スロベニアで開催されたJCKBSE2002)等で査読付論文として採録されており、積極的に発表を行った。また、ビジュアルな要求定義の解釈支援技法とUML図の誤り検出に関する技法については電子情報通信学会、情報処理学会、日本ソフトウェア科学会の論文誌論文としてまとめている。
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