「学習機能を有する第2世代ウェーブレットプロセッサ」のアーキテクチャの検討を行い1次元信号に対してほぼその設計理論を確立した。以下に具体的な研究実績を列挙する。 (1)動作シミュレータの開発 PC上で動作する「ウェーブレットプロセッサ動作シミュレータ」を開発し、磁気嵐急始部を含む一次元データの処理を行いシミユレータの動作を確認した。開発したシミュレータを用いてLSI化に際して問題となる信号の識別精度への内部演算回路のビット長の影響を検討しハードウェア量の最小化をはかった。 (2)VHDLを用いたプロセッサのLSI化の実現 VHDL(ハードウェア記述言語)を用いて実際にプロセッサを設計し、FPGA(Field Programable Gate Array)によりLSI化した。試作したLSIを用いてリアルタイムで磁気嵐急始部の検出に成功した。 来年度以降は、本年度開発したプロセッサを2次元のアレイ状に配列しリアルタイムで画像認識を行うことのできる画像認識システムを検討する。また現在、著者らが開発している携帯型の生体情報収集装置への本プロセッサの組み込みをおこなう。
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