研究課題/領域番号 |
13680463
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
上村 龍太郎 東海大学, 電子計算センター, 教授 (80176643)
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研究分担者 |
内田 理 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (50329306)
上村 妙子 専修大学, 文学部, 教授 (30205926)
中西 祥八郎 東海大学, 工学部, 教授 (30056254)
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キーワード | ニューラルネットワーク / 情報理論 / 競合学習 / 自己組織化マップ / 言語習得 / 授受動詞 / 情報量最大化 / 自然言語処理 |
研究概要 |
本研究では、人間の知能を模倣する新しい計算モデルを提案し、実際に言語習得過程のシミュレーションに応用しながらモデルの妥当性を探求していく。最終的には、新しい知能、思考、認知の新しいパラダイムを創造することを目指している。研究は、大きく計算モデルの設計と言語習得への応用研究とに分かれる。計算モデルの研究では、情報論的競合学習法の提案をおこなった。新しい情報論的競合学習は次の三つの特徴があることが確かめられた。まず第1に、ニューロンの競合は、ニューロンを直接制御することによって実現できる。従来の方法のように入力パターンを近似する必要はない。したがって、入力パターンの細かな差異に左右されることのない特徴抽出ができた。第2に、競合は情報量最大化法によって実現される。この、情報量最大化は、これまでの情報論的学習法と比べて、単純でかつ強力であることがわかった。また、これまでのニューラルネットワークに簡単に組み込むことができることを確かめた。第3に、この方法は、自己組織化のプロセスでの競合と協調を柔軟に制御できることがわかった。Kohonenの自己組織化マップと同様な形で、学習結果を空間上に配置する方法も簡単に情報論的競合学習を用いると実現できた。言語習得への応用では、日本語の授受動詞の習得をシミュレートした。新しい情報モデルが基本的な授受動詞の適切な区別をおこなうことができることを確かめた。
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