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2001 年度 実績報告書

マルチチャンネル・ビジョンシステムを用いた物体認識

研究課題

研究課題/領域番号 13680468
研究機関大阪電気通信大学

研究代表者

富永 昌二  大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (10103342)

キーワードビジョンシステム / マルチチャンネル / 液晶チューナブルフィルタ / 分光 / 反射モデル / カラー / 物体認識
研究概要

(1)マルチチャンネルのカメラシステムの基本部を液晶チューナブルフィルタ(CRI-modelVISI)とモノクロCCDカメラ(SONY XC-75),パソコンで構築した.このシステムはフィルタの分光特性が固定されずに,可視域の450-650nmで可変である特徴をもつ.透過波長域を計算機で制御できるようにした.またレンズは標準のCマウントレンズを使用した.
(2)各センサの分光特性の正確な知識が必要なため,モノクロメータと分光放射輝度計を用いて特性を推定した.まず液晶フィルタの分光透過率,CCDカメラの分光感度を求め,これよりカメラ系の総合的な分光感度を決定した.この結果,カメラ系の入出力関係は線形で,各チャンネルの透過帯域は半値幅で約50nmであることがわかった.
(3)液晶フィルタを制御して分光画像を計測するシステムを構築した.シーンの輝度レベルは大きく異なり,しかも分光画像は暗いので,10ビット分解能のフレームグラバで画像データを獲得した.同一シーンをシャッタスピードを変えて複数回撮影し,これらを結合して,一枚の高ダイナミックレンジ画像を獲得する手法を開発した.450-650nmの10nm間隔で21チャンネルのマルチバンド画像を標準とした.これに必要な計測時間はおおよそ2分であった.
(4)3次元反射モデルとして現実に存在する物体に適切なモデルを検討した.このためにカメラデータからモデルのパラメータを推定する方法を開発した.結果としてTorrance-Sparrowモデルが妥当であることがわかった.物体の材質を不均質誘電体とし,物体色,光源色,表面粗さ,拡散鏡面比等のパラメータを推定できた.
(5)本研究に関連する応用として,[1]絵画の記録と映像生成に関するデジタルアーカイブ,及び[2]鏡面球を用いた光源分布の計測法を検討した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 田中法博, 梶本めぐみ, 富永昌二: "鏡面球を用いた光源の全方位分布の推定"日本色彩学会誌. 25・2. 91-101 (2001)

  • [文献書誌] 富永昌二: "色彩画像の認識と再現の研究動向"日本色彩学会誌. 25・2. 118-124 (2001)

  • [文献書誌] 富永昌二: "Color Reflection Models for Hard Copies"Proc. The 21^<st> International Display Research Conference. 1549-1552 (2001)

  • [文献書誌] 松本敏範, 富永昌二: "A Method for Record and Reproduction of Paintings"Proc. the Third International Conference on Multispectral Color Science. 69-72 (2001)

  • [文献書誌] 富永昌二, 田中法博: "Measurement of Omnidirectional Light Distribution by a Mirrored Ball"Proc. The Ninth Color Imaging Conference. 22-26 (2001)

  • [文献書誌] 田中法博, 富永昌二: "Measurement of Surface Reflection Properties"Proc. The Ninth Color Imaging Conference. 52-55 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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