研究概要 |
本年度は,理論・方法論を中心に考察を行い,以下の成果を得た. 1.Web上の情報検索モデルとして,無限性をもつファジィマルチ集合モデルが適切であることを述べ,このモデルに関係するいくつかの理論的性質を示した.主な成果は,論文Lecture Notes in Artificial Intelligence 2253, Springer, 2001, pp.283-288に発表した. 2.さらに,実数値マルチ集合と上記の理論を統一するフレームワークを提案した。主な成果は,Lecture Notes in Computer Science 2235, Springer, 2001, pp.225-235に示した. 3.他方,現状のクラスタリングモデルは,マルチ集合との整合性があまりない.このことに鑑み,いくつかのアルゴリズムを新たに開発した。この際のモデルとしては,確率統計とファジィ理論の両方を用いている.成果は,Lecture Notes in Artificial Intelligence 2253, Springer, 2001, pp.289-294およびProceedings of 9th IFSA World Congress, pp. 2511-2516に公表している. 4.これらの考察をもとに,マルチ集合モデルにもとづくファジィクラスタリング手法を提案し,その効果を検証した.FUZZ-IEEE2001においてこの成果の発表を行った. 5.さらに,マルチ集合とラフ集合との関係を考察し,そのデータベースへの応用について考察した.FUZZ-IEEE2001においてこの成果の発表を行った.
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