研究概要 |
本年度は,情報検索のためのマルチ集合モデルと情報要素クラスタリングとの関係を考察し,以下の成果を得た. 1.Web上の情報検索モデルとしてのファジィマルチ集合モデルを総合的に提示し,あわせてクラスタリング技法をこのモデルに適用する方法について考察した,主な成果は,論文Information Processing and Management,39(2)pp.195-213などで発表した. 2.さらに,マルチ集合モデルを拡張した一般的な枠組みを提示し,その理論的性質について論じた.主な成果は,FUZZ-IEEE 2002(Honolulu, Hawaii, May 12-18, 2002)で発表した. 3.現状のクラスタリングモデルを改良するため,サポートベクトルマシンの理論におけるカーネル技法をファジィクラスタリングに利用するためのアルゴリズムを新たに開発した.あわせて,クリスプクラスタリングにこの技法を適用し,新たな逐次クラスタリングアルゴリズムを提案した.これらの成果は,Proc.of FSKD'02:1st International Conference on Fuzzy Systems and Knowledge Discovery (Nov.18-22,2002,Singapore)などで公表した. 4.情報検索のためのマルチ集合モデルにおいて上記カーネル技法を利用するアルゴリズムを提案し,実際の文献集合について,その効果を調べた.日本ファジィ学会ラフ集合研究部会第1回ワークショップ(東京,2002/12/14-15)においてこの成果の発表を行った. 5.さらに,マルチ集合とラフ集合との関係を考察し,そのファジィデータベースへの応用について検討を行い,ファジィデータベースにおけるファジィマルチ集合の意義を明らかにした.KES'2002国際会議においてこの成果の発表を行った.
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