研究概要 |
本年度は最終年度であり,情報要素クラスタリングの高度化,実データへの応用を行うとともに,クラスタリングにもとづく情報検索・表示システムの開発を行った.主な成果は次の通りである. 1.Web上の情報検索モデルとしてのファジィマルチ集合モデルにおいて非線形境界をもつクラスタリング技法を開発した.また,実データに応用し,効果を調べた.主な成果は,知能と情報(日本知能情報ファジィ学会誌)15(5)の論文として公表した.さらにその拡張形をLecture Note in Artificial Intelligence, Springer, LNAI2715およびLNAI2871において発表した. 2.非線形境界をもつクラスタリング手法をサポートベクトルマシンの理論におけるカーネル技法を用いて開発し,計算の効率化を行った.この成果は,Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics 7(1)などで公表した. 3.これらのクラスタリング技法にもとづく情報検索・情報提示システムのプロトタイプを開発した.球上のサモンマップを定義して情報要素を配置するアルゴリズムを開発し,さらに情報の階層性を表現することを可能にした.Proc.of EUSFLAT 2003においてこの成果の発表を行った. 4.マルチ集合やラフ集合を一般化することによる近傍システムを定義し,近傍システムにもとづく文書クラスタリングの方法を提案した.成果は,International Journal of Approximate Reasoning, Vol.34において公表した.
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