研究概要 |
インターネットの利用者のために,さまざまな情報処理や通信業務を代行するためのエージェントの集合を実現することを目的に研究を遂行した.本年度は以下の機能の設計を行った. (1)情報提供要求のエージェント化:インターネットにおける情報提供者の要求をエージェント化し,それらをエージェント空間に蓄積することにより,能動的・選択的に情報を提供する情報提供エージェントの機能の設計を行った. (2)情報検索サービスのエージェント化:利用者や他のエージェントの情報検索作業の依頼を受けて,その代行業務を遂行するために必要な行動計画を立て,エージェント空間の中を移動しながら,情報提供エージェントと対話・交渉を行い,必要な情報を集積・精錬する情報検索エージェントの機能の設計を行った. (3)エージェント空間の構造の設計:情報提供エージェントと情報検索エージェントのマッチメークの精度を向上させるために,エージェント空間をいくつかの専門的情報集積・授受場として分割した.情報検索エージェントは目的を達成するために適切な場で,情報検索エージェントを待ち受け,情報検索エージェントは検索目的を達成するために,それらの場に対する移動・交渉の計画を立案・遂行する. (4)協調プロトコルの設計と実装:利用者が上記エージェントに対して依頼を行うためのプロトコル,エージェント場での情報授受のための交渉プロトコルなどの設計を行い,試験的実装を行い,上記機能の実現可能性を検証した.
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