研究概要 |
インターネットの利用者のために、様々な情報処理の代行機能を有するエージェント空間をインターネット上に実現することを目的として,平成15年度では,以下の機能の設計と実装を行った. (1)平成14年度に設計し試作した情報処理要求を代行するエージェント空間の実験と改良 (a)利用者支援インタフェースエージェント空間の実験と改良 情報提供者および情報利用者の要求を獲得するためのエージェントの実験と,その結果に基づくエージェント機能の改良 (b)利用者要求を代行するタスクエージェント空間の実験と改良 以下の実証実験のためのエージェントを開発し,実験の結果,エージェント機能の改良を行った. (2)エージェント空間の応用システムの試作と実証実験 (2-a)就労と雇用のマッチを支援するエージェント型アプリケーションの実験 e-JapanIIの目標の一つである就労・雇用分野におけるテレワーク促進の支援を実証実験の対象に選び,膨大な就労者と雇用者の希望をマッチメークを促進するシステムを開発した.多様な就労要求と多様な雇用要求を柔軟にかつ効率的処理することができたことにより,本方式の効果が実証できた. (2-b)モバイル環境における情報共有促進を支援するアプリケーション実験 (2-a)と同様にe-JapanIIの目標の一つであるユビキタス環境の実現のために,モバイル端末とユビキタスエージェントによる,暮らしの中にウェブ情報を浸透させるアプリケーションを作成した.利用者要求はユビキタスエージェントにより獲得され,エージェント空間の中でエージェントにより代行処理が行われ,必要なときに必要な情報を目的とする利用者に伝達できることにより,利用者のウェブ検索の負担を軽減できることを示した.
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