3年間の研究の2年目においては、まず、分析事例の作成として、マーケティング関連データの分析を行った。平成13年度データ解析コンペティションで優勝した結果を整理し、雑誌論文2として発表するとともに、日本オペレーションズ・リサーチ学会マーケティング・データ解析研究部会他が主催した平成14年度データ解析コンペティションに参加し、百貨店のID付きPOSデータを対象とした解析を行った。この研究成果では敢闘賞を受賞した。 また理論的な検討としては、以下のようなモデルを開発、提案し、解析手法のプロトタイププログラムを統計解析言語S上で作成・評価した。 (1)混合効果モデルによる異常劣化モニタリング法 オンラインで収集される劣化データに対して、混合効果モデルにより予測モデルを作成し、異常な劣化を発見するモニタリング法を検討、提案した結果を整理し、雑誌論文1として発表した。 (2)Nearest Neighbor型ノンパラメトリック回帰の距離定義の拡張 参照データセット中における重みつきユークリッド距離定義の重みを最適化することにより、説明変数の相異なる効果を考慮できる統計モデルの推定算法を提案した。 (3)MDL基準を用いたモデル評価 線形項採用の基本アルゴリズム(関&筒井98)における、樹形回帰分析における変数選択手法について再検討した。また、MDL基準をノンパラメトリック検定に応用した結果について、雑誌論文3として発表した。
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