研究概要 |
研究計画書における平成13度予定では,現在のPUBBをベースに以下の機能を付加することとなっていた. (1)PUBBのやや複雑すぎる負荷分散の機構を,HTC環境での動作を考えて単純化する. (2)長時間実行に耐えられるように,チェックポイント・リスタートの機能を付加する. (3)実行環境の自動構築と実行をスケジュールするようなソフトウェア・ツールを開発する. この研究計画に従って,進捗状況を述べる. (1)に関しては,PUBBを全面的に書き直しPUBB2として開発中である.フレームワークの全面見直しを行った.PUBBのC言語によるユーザー・インターフェースを維持しながら,内部の構造を簡素化し,PUBB2の逐次処理用のライブラリのプロトタイプが完成したところである. (2)に関しては,基本的な部品となる関数群は開発したが,並列処理用のライブラリが未完であるので,こちらの実装も未完である. (3)に関しては,PCクラスタ上で動作環境を構築するプログラムのプロトタイプを開発した. 13年度は,地理的に離れた共同研究者との共同開発環境としてCVSサーバなどの構築も行った.また,汎用を強く意識したため,ソースコードの量が多くなった(現在,逐次処理用ライブラリのみで8000行以上).これらの原因で,上記計画に遅れはあるが,フレームワークの前面的な見直しにより,より柔軟なシステムとして開発されている.その柔軟性を示すため,商用の混合整数計画問題ソルバーのPUBB2による並列化実装も試みている.
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