研究概要 |
前年度に引き続き信頼性・保全性データおよびヒューマンエラーの事例から、共有しうる情報の形態・及び共有すべき内容に関する研究およびその成果を、情報共有のためのシステムの設計と実装に反映させていくための基礎研究を以下のように行った。 1.市場型製品の事故およびヒューマンエラー事例を 状況把握->判断・記憶->操作実行 の3段階の視点から収集し、その解析結果に基づく、未然防止の方法を検討し、その中で特にガイドワードに基づく方法を検討した(鈴木和幸・金田健・平野謙,2002)。 2.ウエハー上の半導体の良不良の画像パターンおよびその歩留まりデータを目的変数、それを作り出す製造工程変数よりなる大規模データベースを基に、その要因解析手法を開発し、平成14年7月に行われた国際会議 2002 Taipei Statistical Symposiumにて研究成果発表・意見交換・情報収集を行った(W.Yamamoto and K.Suzuki,2002)。 3.以上と並行して、大規模データベースに基づくデータ解析手法に関する研究を、前年度に構築した小規模の並列計算システムの上で進め、さらに大規模なデータ解析手法の検討をおこなった。特に信頼性データとしての知識情報とフィールドデータとを共有するフレームワークを構築するための基礎研究として、混合分布に基づくフィールド寿命データの解析法(王恋華・山本渉・竹内秀明・坂田理彦・鈴木和幸,2002)および製品の廃棄率を考慮したフィールド寿命推定法を検討した(K.Suzuki, L -H.Wang, W.Yamamoto, and K. Kaneko,2002)。
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