研究課題/領域番号 |
13680518
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
兼田 敏之 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10192543)
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研究分担者 |
沼尾 正行 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30198551)
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キーワード | ゲーミング・シミュレーション / 合意形成 / 多主体系 / 都市・地域問題解決 / 計画理論 / VRML / アシステッドネゴシエーション / 共同建て替え |
研究概要 |
本研究では、多種多様な役割からなる構造を有し、相互に複雑な拮抗関係にある多様な主体から構成される社会システムに対し、その社会システムの構造刷新を意図した創造的な提案が受け入れられ、社会システムが自己変革を行なうための「合意」の形成要件を探る技法として、ゲーミング・シミュレーションを取り上げる。この状況は、多主体複雑系(Poly-Agent System)としてモデル化される。本研究は、都市・地域計画づくりで生じるこのような合意形成状況事例に関するゲーミング・モデルを扱い、統制環境下における合意形成の実験・分析が可能なネットワーク型ゲーミング・シミュレーター(NSG)を開発して、研究室に常設する。その上で都市問題・地域問題を事例として新たに設計したゲーミング・モデルを実装し、テスト・プレイを行ないながら知見の積み上げを図る。本年度は、第三年目にあたり、遅れ気味であった、ネットワーク型ゲーミング・シミュレーターにおける、ゲーミングサーバ立ち上げを行うとともに、この上で稼動することを想定した都市・地域問題事例の「コンテンツモデル」の提案・整理を行った。今年度における「コンテンツモテル」としては、米国における環境調停分野で積極的な活用の見られれる「アシステッドネゴシエーション」に着目し、その理論的基礎を整理するとともに、Next Negoと称するゲーミングシミュレーションの試作を行った。また、ゲーミングサーバ上において、共同建て替え問題を考察するビジュアルツールとしてVRMLを用いたシミュレーションソフトウェアの実装を試みた。これは、名古屋市納屋橋地区の地区計画制度導入に伴う都市空間の変化を疑似体験することを目的としている。
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