研究概要 |
本研究は,価値作りのためのプロジェクトマネジメント知識の体系化を試みたものである.本研究では,まず,アイディアファクトリを構築し,アイディア創出プロセスとプロジェクト手法との関連性を明らかにした.特にアイディアファクトリを利用したネットワークマニュファクチュリングにおいては,レンズの自動欠陥検査システムを開発し,プロジェクトによる製品開発プロセスや部品技術評価法について明らかにした.また,プロジェクトにより新生産システムを開発するため,PM知識とシミュレーション技術の統合化を図り,プロジェクトの製品開発プロセスにおけるシミュレーション技術の応用法について明らかにした.さらにネットワークマニュファクチュリングを利用した研究開発情報の共有化のため,e-デバリングを提案した.その結果,アイディアファクトリを核とした新しい仕上げ加工システムが可能となり,デバーリングエンジニアリングにおけるプロジェクトの位置づけを明らかにした.E-デバリングでは,技術情報,マーケティング情報,人材が統合化され,プロジェクトによる迅速な付加価値製品開発が可能となることを示した.最後にPM教育開発のため,日-米-韓によるe-ラーニングプロジェクトを立ち上げ各国におけるPM教育とエンジニアリング教育の強みと弱点を明らかにし,価値づくりのためのPM人材教育法について評価した. 以上の研究の結果,ネットワーク機能を強化したアイディアファクトリを構築することにより,PM知識と技術,システム,情報ネットワーク,マーケティング,そして教育知識との統合化を図ることに成功した.これにより新たに価値づくりのためのプロジェクトマネジメント知識の体系化が図れた.
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