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2001 年度 実績報告書

待ち行列ネットワークの性能評価のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13680532
研究機関東京理科大学

研究代表者

宮沢 政清  東京理科大学, 理工学部・情報科学科, 教授 (80110948)

研究分担者 高田 寛之  東京理科大学, 理工学部・情報科学科, 助手 (10297616)
キーワード待ち行列ネットワーク / 流体ネットワーク / 定常分布 / 国際研究者交流 / 多次元分布の裾の減少率 / マルコフ加法過程 / 国際情報交換 / イスラエル:スウェーデン:米国
研究概要

待ち行列モデルやそのネットワークの定常分布の裾の形状に注目して研究を進めた.従来からの研究を進めると共に,本年度は1年目として,これまでのモデル化や解析手法にとらわれず,原点から問題を考え直すことも行った.主な結果は次の通りである.
1. 多次元分布の裾の減少率を明確に定義した.これに基づき,待ち行列ネットワークの状態の定常分布の裾の減少率についての予想を論文としてまとめ(投稿中),国際学会において発表を行った.
2. 有限状態マルコフ連鎖により制御された入力と出力を持つ流体モデルの研究を進め,簡単なネットワークへの拡張の可能性を調べた.特に,2種類の入力があり,それぞれが別のバッファーを持ち,一方を優先的に処理するモデルの定常分布を求め(投稿中),国内のシンポジウムで発表を行った.この研究は分担者の高田寛之と協力して行った.
3. 流体ネットワークに関して,並列型ネットワークの定常分布の上界となる積形式型の多次元分布を求め,この積形式分布を使って定常分布の裾の減少率をいくつかの条件の下で求めた.この結果を研究協力者のOffer Kellaとの共著論文として発表した.
4. 分布の裾の減少率を求める方法としてマルコフ加法過程に基本再生定理を適用する方法に注目し研究を進めた.この方法は,大偏差値理論,タウバー型定理による古典的解析,マルチンゲールを使った測度変換法などと共に既知であるが,実際には適用に問題がありほとんど使われてこなかった.本研究ではMAP/G/1型待ち行列モデルの系内仕事量の定常分布の裾やリスク過程の破産確率の減少率を求めることに使えることを示し論文として発表した.本研究にはSoren Asmussenとの研究協力が大変役立った.
5. 4の方法はこれまで単一待ち行列モデルにのみ適用してきたが,ネットワークモデルに対しても適用できる可能性があり,モデル化の段階から研究を進めている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Offer Kella, Masakiyo Miyazawa: "Parallel fluid queues with constant inflows and simultaneous random reductions"Journal of Applied Probability. 38巻3号. 609-620 (2001)

  • [文献書誌] Masakiyo Miyazawa: "A Markov renewal approach to the asymptotic decay of the tail probabilities in risk and queueing processes"Probability in the Engineering and Informational Sciences. 16巻1号(印刷中). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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