研究課題/領域番号 |
13680576
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
畑 俊充 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (10243099)
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研究分担者 |
菊池 光 エスエスアロイ, 研究開発部, 取締役
今村 祐嗣 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (70151686)
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キーワード | 銅・クロム・ヒ素保存処理廃材 / バイオオイル / 木炭 / 直パルス式熱分解装置 / バイオエネルギー |
研究概要 |
本研究は、CCA処理廃材からSOx、NOxを出さないディーゼル燃料として使用できるバイオオイルを開発することを目的としている。本研究では急速熱分解を用い、ヒ素を木炭中のランダム構造内に閉じ込める方法でバイオオイルを製造する。これは廃棄木材の熱分解の高速化によって、燃料化するためのエネルギーを最小限に抑え、溶液化に際して溶剤を用いない画期的な方法である。 今年度は、住宅解体廃材の熱分解を高速、かつ選択的に行うことによって、投入エネルギーを最小に抑えながら・溶液と木炭とに分離する画期的な木炭化技術をエスエスアロイ株式会社と共同開発した。 この新規直パルス式熱分解装置を用いて、まず素材について実験を行い、熱分解オイル、木炭およびガスを選択的に製造することに成功した。この効率的な炭化方法によって、木炭からニューカーボン素材を、木酢液とタール成分からファインケミカルの原料やバイオオイルに変換・製造することも可能となる。 新規高速熱分解装置を使って、熱分解温度および熱分解時間を変化させてバイオオイルを生成した振動フィーダーの振動数の上昇に伴い木粉の搬送量は増加するが、粒度により増加量に差が見られた。反応器を室温から500℃まで昇温させるのに要した消費電力は0.5kWで、50gの木粉の熱分解に要した投入エネルギー量は0.066kW・hであった。バイオオイル、木炭残渣、およびガスを回収し、各熱分解条件下における生成物の収率と収支を計算した。
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