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2002 年度 実績報告書

水素および炭素の放射性および安定同位体動態解析のための試料処理法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13680609
研究機関八戸工業大学

研究代表者

村中 健  八戸工業大学, 工学部, 教授 (40005476)

キーワードトリチウム / 重水素 / 電解濃縮 / 放射性炭素 / タンポポ / 八戸地域 / 降水 / 水素安定同位体比
研究概要

平成14年度において実施した研究実績について、交付申請書に記載した「研究目的・研究実施計画」に対応させて記載する。
1.濃縮時の試料水中の重水素濃度変化を利用した濃縮率算出方法について
2つの電解素子を直列に接続して一方の電解槽に高濃度の標準水試料を、他方に濃度を知りたい試料水を入れて電解濃縮実験を繰り返した。その際、電解素子の電気容量の測定に基づき、2つの電解素子の電極間距離をなるべく近い値に調整した。その結果、電解濃縮による重水素濃度変化を利用する方法によってトリチウム濃度を求めた場合と従来からおこなわれている試料水の重量変化から求めた場合の値がほぼ一致し、重水素濃度変化を利用した方法の有用性が確認されたので、学会発表をおこない本学研究所紀要に投稿・発表した。
2.植物試料の放射性炭素濃度測定のための試料処理法の改良について
植物試料を燃焼して発生させた炭酸ガスを液体窒素で固化しこれを溶融リチウム金属と反応させてカーバイドを生成する方法はアンモニア水を必要としない点で環境に配慮した方法である。この方法を実施するための試料処理装置の構造、配管等を検討した。また、従来の方法でタンポポについて試料処理をおこない、タンポポが自動車排ガスに関する大気環境指標とすることが出来ることを確認し、本学研究所紀要に論文を発表した。
3.八戸地域における降水中の水素安定同位体比の測定
2000年から2001年までの2年間の結果についてその季節変化の類似点について考察し、日本地球化学会第49回年会で発表し、本学研究所紀要に報告した。また、酸素安定同位体比測定のための水試料前処理装置を設計製作中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 島 長義, 村中 健: "環境水中トリチウムの電解濃縮"日本機械学会東北支部八戸地方講演会講演論文集. No.012-2. 203-204 (2002)

  • [文献書誌] 工藤久佳, 村中 健: "八戸地域で採取した降水のδD、pHの特徴"2002年度日本地球化学会第49回年会講演要旨集. 141 (2002)

  • [文献書誌] 島 長義, 村中 健: "2槽直列電解濃縮における装置定数に着目した水試料中トリチウム濃度の算出"応用物理学会東北支部第57回学術講演会講演予稿集. 126-127 (2002)

  • [文献書誌] 伊達元成, 村中 健: "生育環境によるタンポポの^<14>C濃度変化"八戸工業大学異分野融合科学研究所紀要. 第1巻. 97-102 (2003)

  • [文献書誌] 工藤久佳, 村中 健: "八戸工業大学構内で採取した降水の水素安定同位体比"八戸工業大学異分野融合科学研究所紀要. 第1巻. 103-105 (2003)

  • [文献書誌] 島 長義, 村中 健: "2槽直列電解濃縮法における環境水試料のトリチウム濃度算出法"八戸工業大学異分野融合科学研究所紀要. 第1巻. 107-112 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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