研究概要 |
平成13年度は加速器を用いて分析法の検討を行った。 筑波大学のシステムで最も問題となるのは、加速器の安定化で、現在は測定したいイオンと同じ軌道を通るイオンをパイロットビームとして,加速し,電圧の安定化を図るパイロットビーム法をとっている。パイロットビームとしては^<36>C1に対し、炭素-12の3分子イオン(^<12>C_3^-)を用いているが,これまでの結果からグラファイトが炭素源として優れていることがわかったので、1μg以下の量のグラファイトを1試料に対し加えることとした。しかし、このグラファイト量を一定に保つことが困難であったので、フラーレン(C-60)をベンゼンに溶解し,この量の安定化を図った。 試料調製にかんする問題点としては硫黄をどれだけ除去できるかということが最も重要で,種々の試みをしているが,まだ完全とはいえない。しかし,バックグランドに近い試料の測定は行えるようになった。本年度塩素の分析を確認するためにイオンクロマトグラフィ装置を購入したので,順次改良していく予定である。 実試料としては,現在広島の試料の分析を行っている。
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