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2001 年度 実績報告書

2本鎖DNAに対して選択的な反応を誘起する新規反応性核酸の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13680673
研究機関九州大学

研究代表者

永次 史  九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (90208025)

キーワードクロスリンク反応 / 3本鎖形成 / 反応性オリゴマーDNA / 2-アミノ-6-ビニルプリン / 点変異誘起
研究概要

本研究者は、既に2-amino-6-vinylpurine(1)を含むオリゴDNAが、酸性条件下、標的1本鎖DNAに対して1の相補的な位置にあるシチジンに対してのみ高い効率で反応することを明らかにした。本研究ではこれらの結果を基に、効率的に2本鎖DNAに対して反応する分子を設計・合成し、遺伝情報の発現を制御する新しい分子機能の創造を目指し研究を行った。本年はまず1を基本構造として、反応性部分と糖部分をつなぐスペーサーの長さの検討を行った。その結果、炭素鎖の長さが4であるブチルスペーサーを持つ誘導体はピリミジン鎖のシチジンとのみ選択的に反応することを明らかにした。また炭素鎖の長さが2であるエチルスペーサーを持つ誘導体はピリミジン鎖のアデノシンとのみ反応することがわかった。反応性部分と糖をつなぐスペーサーの長さを変えるだけで塩基選択性が劇的に変化したことは非常に興味深い。これらの結果は、スペーサーを持つそれぞれの誘導体が2本鎖内においてフリッピングしたシチジンあるいはアデノシンに対して厳密な錯体構造を形成したときのみ反応することを示すものである。現在これらの誘導体を用いて、細胞内においてどのような変異を誘起するかについて、検討中である。
さらに反応性の向上を目指した分子としてビニル基にスルフォキシド基を導入したそれぞれのスペーサーを持つ誘導体を合成し、現在オリゴマーDNAの合成を検討中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Nagatsugi, F., Tokuda, N., Maeda, M., Sasaki, S: "A New Reactive Nucleoside Analogue for Highly Reactive and Selective Cross-Linking Reaction to Cytidine under Neutral Condition"Bioorg & Med. Chem Lett.. 11(9). 2577-2579 (2001)

  • [文献書誌] Nagatsugi, F., Matsuyama, Y., Maeda, M., Sasaki, S.: "Selective Cross-linking to the Adenine of the TA Interrupting Site within Homopurin Homopyrimidine Duplex"Bioorg & Med. Chem Lett.. 12(3). 487-489 (2002)

  • [文献書誌] Nagatsugi, F., Tokuda, N., Kawasaki, T., Maeda, M., Sasaki, S.: "Efficient Cross-Linking to Cytidine under Neutral Conditions Using the 2-Amino-6-Vinylpurine Derivatives Having an Additional Activating Group"Nucleic Acids, Symp. Ser.. 44. 87-88 (2001)

  • [文献書誌] Sasaki, S., Yamauchi, H., Nagatsugi, F., Takahashi, R., Taniguchi, Y., Maeda, M.: "W-Shape Nucleic Acid (WNA) for Selective Formation of Non-Natural Anti-Parallel Triplex Including a TA Interrupting Site"Tetrahedron Letters. 42(39). 6915-6918 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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