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2002 年度 実績報告書

DNAメチル化と転写制御機構における新規ジンクフィンガー分子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13680720
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

関亦 正幸  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80250190)

キーワードDNAメチル化 / 転写制御因子 / ジンクフィンガー分子 / クロマチン / ヒストン修飾
研究概要

CpG結合タンパク質MBD2は、ヒストン修飾に関与するヒストン脱アセチル化酵素やATP要求性クロマチン構造変換因子Mi2などを含む巨大転写抑制因子複合体Mi2/NuRDと結合することで遺伝子サイレンシングに関与している。しかし、MBD2による転写抑制の領域特異性や、その他のMBD分子との役割分担など重要な問題については不明な点が多い。申請者は、MBD2によるエピジェネテイック制御システムの解明を目指して解析を進めた。
(1)MBD2をベイトに用いた酵母ツーハイブリッド法でMBD2結合タンパク質をスクリーニングし、新規ジンクフィンガータンパク質MIZF(MBD2-interacting zinc finger protein)の全長約2.3kbのcDNAをクローニングした。
(2)MIZFのmRNAレベルでの発現を、各ヒト組織を用いたノーザンブロット法で解析した。mRNAは2.3kbの単一のバンドとして検出されることから、得られたcDNAはMIZFの全長をコードしていることが判明した。さらに、MIZFは各組織で広く発現し、特に、脳、心臓、骨格筋、及び腎臓での発現が顕著であった。
(3)発現ベクターを作製し蛍光抗体法でMIZFの細胞内での発現を調べたところ、MIZFは核小体以外の核質に局在する核タンパク質であった。
(4)ルシフェラーゼを用いたレポーターアッセイの結果、MIZFはヒストン修飾に関与するヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)依存性の転写抑制活性を有していた。
(5)この転写抑制活性は、MBD2との結合に依存していた。
(6)MIZFは配列特異的DNA結合因子であることをCASTing法で明らかにした。
以上の解析結果から、MIZFは転写抑制複合体Mi2/NuRDとMBD2との相互作用を通じて転写抑制活性を示す、新規塩基配列特異的リプレッサーであることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nakano T.: "Enhanced activity of variantphospholipase C-delta l protein (R257H) detected in patients with coronary artery spasm"Circulation. 105・17. 2024-2029 (2002)

  • [文献書誌] Sugino T.: "An invasion-independent pathway of blood-bome metastasis : a new murine mammary tumor model"American Journal of Pathology. 160・6. 1973-1980 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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