| 研究概要 |
発光細菌P. phsphoreum (Pp)におけるリボフラビン生合成の亢進と2種の発光細菌における完全なribオペロンの存在: Eur. J. Biochem.に発表。
PpおよびV. fischeri(Vf)におけるluxオペロン発現制御遺伝子群の分布: VfではluxR-luxIが同オペロンの制御系とされてきた。後、V. harveyi(Vh)では本制御系は存在せず、異なる制御系(Vh制御系)が見出された。発光細菌に共通する制御系を見出すために、PpにおけるluxR-luxIの、さらにVf、Ppでの、Vh制御系の同定を試みた。PpではVh同様にluxR-luxIは存在しなかった。次にVh制御系を構成するアシルホモセリンラクトン(AHL)-制御系遺伝子luxR2、luxM、luxNおよび5-ジヒドロキシ-2,3-ペンタンジオン(DPD)-制御系遺伝子luxS、pfs、luxP、luxQの同定を両細菌で試みた。結果、AHL-制御系遺伝子は両細菌で同定できたが、DPD-制御系遺伝子はVfでは同定できたが、PpではluxPとluxQは同定できなかった。一方、レプレッサ遺伝子luxOは両細菌で同定できた。本結果から発光細菌に共通する制御系はAHL-制御系であると結論した。Pp親株由来の暗または弱発光株の弱発光原因変異を同定する目的で、上記遺伝子群上の変異を調べたが、変異は発見出来なかった。本結果からluxオペロンの制御には、既報の遺伝子以外のものがさらに関与すると結論した。
luxオペロンのゲノム上の存在位置の特定:両細菌において同オペロンの上下流に存在する遺伝子を調べたところ、その多くはコレラ菌においてメガプラスミド(MP)上に存在していた。発光細菌においてもMPの存在を予測して、両細菌のゲノムをパルスフィールド電気泳動で分析するとVfでは予測通であり、Ppについては現在進行中である。同オペロンのMP上での存在の確認を計画。
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