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2002 年度 実績報告書

RNA性転移因子(SINEとLINE)の動物ゲノム内転移の誘発と検出

研究課題

研究課題/領域番号 13680759
研究機関東京工業大学

研究代表者

岡田 典弘  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (60132982)

キーワード転移因子 / レトロポゾン / レトロトランスポジション / 散在性反復配列 / ゲノム
研究概要

ウナギのゲノム中に存在するSINEとLINEには、その3'領域に約60bpの相同領域が存在する。この相同性よりSINEはLINEにより転移増幅されると考えられる。今回我々はこの仮説を検証するため、ウナギSINEの上流に転移検出カセットを挿入したカセット+SINE配列を転写できるプラスミドと、ウナギLINEを転写できるプラスミド(カセット配列を持たない)を構築した。この2つのプラスミドをHeLa細胞内に共導入し、トランス転移(SINE配列転移)実験をおこなった。LINE RNAより翻訳されるLINEタンパク質(逆転写酵素とエンドヌクレアーゼ)がSINE RNAをトランスに認識して、逆転写によりcDNAを合成しゲノムのある場所に挿入すると、カセット配列の機能によりHeLa細胞が薬剤耐性を獲得する。このトランス転移実験により、ウナギLINEはウナギSINE配列をトランスに認識して転移させることができることが示された。またウナギLINEの変異実験によりこのウナギSINE配列の転移にはウナギLINEの逆転写酵素およびエンドヌクレアーゼが必須であることが示された。また、ウナギSINEと異なる配列のシクリッドSINEおよびサケSINEを用いて同様の転移実験をおこなったところ転移は検出されなかったことから、ウナギLINEはウナギSINEを特異的に認識していることが示された。これらの実験結果は、以前より我々が提唱していた仮説「SINEは相同な3'領域配列を持つLINEにより認識され転移・増幅する」を支持する初めての実験的証拠である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kajikawa, M., Okada, N.: "LINEs mobilize SINEs in the eel through a shared 3' sequence"Cell. 111. 433-444 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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