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2001 年度 実績報告書

高等動物ATMファミリーの細胞周期制御における機能とその活性化

研究課題

研究課題/領域番号 13680776
研究機関金沢大学

研究代表者

山本 健一  金沢大学, がん研究所, 教授 (60115285)

研究分担者 清水 弘子  金沢大学, がん研究所, 助手 (20126585)
キーワード細胞周期 / ATM / ATR / 遺伝子ノックアウト / トリDT40細胞 / DNA損傷 / Arg / Rad51
研究概要

我々は,ATMの重要な標的因子の一つのc-Ablは,そのノックアウト細胞の解析から,ATMのDNA修復機能には関与してないことを明らかにしたが,最近c-Ablファミリーの一員で機能が明らかではないArg(Abl related gene)について,そのノックアウト細胞がATMノックアウト細胞と同じように,Rad51 focus形成,放射線感受性,DNA組み換えや修復,等の異常を示し,さらに,ATMの依存的に活性化されたArgがRad51と結合してチロシン燐酸化することから,ATMDNA修復機能にArgが関与していることを明らかにした(論文準備中).DT40でのノックアウトが致死的であったATMファミリーのATRのノックアウトについては,Cre-loxP系を使ったノックアウトとATRの温度変異体のノックインの共同研究を進めている.さらに,最近Cambridge大Jackson教授のグループが出芽酵母Mec1にDNAとともに結合している因子として生化学的に固定したlcd1について,DT40細胞での遺伝子ノックアウトによる機能解析を共同研究で進めている.従来,放射線等のDNA損傷によるJNK活性化には,ATMおよびc-Ablが重要であると考えられていた.しかし,ATM,c-Abl,及びArgのDT40ノックアウト細胞での解析では,放射線等によるJNK活性化は正常あるいは亢進していた.一方,DNA-PKおよびKu70ノックアウト細胞(京大武田教授・放医研阿部博士)では,放射線等によるアポトーシスも極度に低下していた.従ってDT40のB細胞系の細胞では,放射線等によるJNK活性化が認められず,また放射線によるJNK活性化やアポトーシスにはDNA-PK/Ku70が重要であると考えられ,BTKを含め,DNA-PKの下流のシグナル因子の同定を現在進めている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Arimura, Y. et al.: "CD45 is required for CD40-induced inhibition of DNA synthesis and regulation of c-Jun NH 2-terminal kinase and p38 in BAL-17 B cells"J. Biol. Chem.. 276. 8550-8556 (2001)

  • [文献書誌] Xiang, S. et al.: "The J domain of Tpr 2 regulates its interaction with the proapoptotic and cell-cycle checkpoint protein, Rad9"Biochem. Biophys. Res. Comm.. 287. 932-940 (2001)

  • [文献書誌] 山本 健一: "酸化ストレス応答におけるATMとc-Ablの役割とその活性制御"別冊・医学のあゆみ「酸化ストレス」. 平成13年度.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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