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2002 年度 実績報告書

ES細胞から神経冠細胞を分化誘導する培養系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 13680808
研究機関岐阜大学

研究代表者

國貞 隆弘  岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30205108)

キーワードES細胞 / 試験管内分化 / 神経堤細胞 / 色素細胞 / エンドセリン3
研究概要

S細胞から試験管内で色素細胞を誘導できる培養系を開発し、色素細胞の分化の初期過程の解析を行った。誘導される色素細胞はc-kitシグナル、Endothelin-3シグナルに依存することから表皮色素細胞と同様に神経堤細胞を経て分化したものであると示唆された。そこで胚の後方化に重要な役割を持つレチノイン酸を培養初期に加えたところ、色素細胞の出現効率が劇的に増加した。このことはレチノイン酸による後方化で体幹神経堤細胞が効率よく誘導され、それを経由して色素細胞が分化していると考えられた。また、培養細胞を経日的にセルソーターで1000ずつソーティングして再培養することにより、分化系譜の初期段階に生じている色素細胞前駆細胞(メラノブラスト)がどの段階で生じているかを解析した。培養6-13日まで検討したところ、10日目以降に色素細胞のコロニーが優位に出現した。このことは培養10日目以降でメラノブラストが発生し、維持されていることを示唆している。出現した色素細胞コロニーを比較したところ10日目のコロニーには大きなものが多数観察され、増殖能に富んだ非常に未熟なメラノブラストが発生していることも示唆された。また、いくつかのコロニーからは色素細胞とグリア細胞が同時に誘導され、神経堤細胞の存在が示唆された。以上のことは誘導されている色素細胞は正常の発生プログラムに沿った体幹神経堤細胞-メラノブラストの段階を経て形成されていることを強く示唆している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yamane, T., Hayashi, S.I., Kunisada, T.: "Embryonie stem cells as a model to study melanocyte lineage"Methods Mol. Biol.. 185. 261-268 (2002)

  • [文献書誌] Yamane, T., Kunisada, T., Hayashi, S.I.: "Embryonic stem cells as a model to study osteoclast lineage"Methods Mol. Biol.. 2185. 97-106 (2002)

  • [文献書誌] Yoshino M, Yamazaki H, Yoshida H, Niida S, Nishikawa S, Ryoke K, Kunisada T, Hayashi S.: "Reduction of osteoclasts in a critical embryonic period is essential for inhibition of mouse tooth eruption"Bone Miner Res.. 18. 108-116 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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